活動レポート
Report
原始林の中へ ≪原始林の象徴ルリセンチコガネを探して≫
☆ ならしんの大歳理事長以下、新入職員を含め7人で春日山原始林の中へ
○ 散策コース ・・・ 近鉄奈良駅 → 飛火野(奈良公園) → 滝坂の道 → 地獄谷新池
≪飛火野(奈良公園)≫
事前に調べた情報では 『ルリセンチコガネは、奈良公園の飛火野周辺にも生息している』とのことだったので、
あちこち探し回るも見つからずガッカリ ・・・ 。
○ 飛火野で知られるイチイガシの木。
・葉っぱの上半分がギザギザという特徴的な形をしています。
・春日大社が創設された8 世紀頃は、この辺りはイチイガシ林が広がっていたそうです。
・国の天然記念物ルーミスシジミ(蝶)の食草(木)でもあります。
○ 飛火野 → 滝坂の道
・飛火野でのルリセンチコガネ探しを諦め、大歳理事長を先頭に原始林を目指します。
○ ここにも大きなイチイガシが
○ 滝坂の道
途中、原始林内の昆虫生態調査(許可取得)に来られていた学生の方に、ルリセンチコガネの探し方について、『飛火野よりも原始林の中に入れば"飛んでいる"』という話を聞き、一堂俄然ファイトが・・・。
・ところが、20 分、30 分 ・・・ 。 寝仏・朝日観音などの石仏を過ぎ、どんどん原始林の奥へと進むが、見つかる気配がない。だんだんと一行のテンションが下がる中 "奇跡の出会い?" が。・・・すれ違ったご夫婦が指差す地面を見ると、なんと、ルリセンチコガネが歩いているではないか !!
『何故、ルリセンチコガネを探しているのが分かっただろう?』 『何故、すれ違った場所にルリセンチコガネが歩いていたのだろう?』 『もしかして、あの夫婦は誰かの両親? 置いたのでは?』 ・・・ といった疑問や憶測が。あの夫婦に出会えなければ、道をトコトコと歩いているルリセンチコガネには気付かなかったかも。
□ コツを得て、もう1匹のルリセンチコガネを発見。飛び立つ寸前の姿をカメラに収めることが出来ました。
○ 他にもテングチョウなどに出会うことができ、また、野鳥のさえずりも心地よく、これからの季節、鳥や昆虫たちで原始林がどんどん賑やかになっていくと思うと楽しみになりました。
○ 地獄谷新池
・荒木又右衛門が試し切りしたという"首切地蔵"を過ぎ、今日の目的地の地獄谷新池に到着。
・落ち着いた雰囲気の池で、水面に木々が鏡写しに ・・・。
前回に来たときと違い、小さな魚の群れや、おたまじゃくしもたくさん泳ぎ、魚やカエルを餌とするアカショウビンの飛来地に相応しいロケーション・・・。
とその時、小魚の群れが乱れ、大きな魚影が !!
・・・ これから、いったいどんな出会いが待っているのか、今後に期待が膨らみます。
○ 振り返って
生き物ごとに探し方が異なり、その場に生息していたとしても、知る人にしか見つけることが出来ないということを身をもって経験できました。
野鳥のさえずりや生き物の姿を多く確認することができ、原始林が賑やかになってきていることが目や耳で感じることができました。これからの季節、生き物の数が更に増えてくるので次回以降の散策には新しい出会いに期待大です。
貴重な原始林の魅力をたくさんの見つけだし、保全・再生への機運を高めていきたいと思っています。